平成30年1定・島村一般質問「協働と連携で創る豊島の未来」

平成30年2月20日登壇

公明党 島村高彦

私は公明党豊島区議団を代表して、「協働と連携で創る豊島の未来」と題し、第一に平成30年度予算について、第二に地域共生のまちづくりについて、第三にひきこもり対策について、第四に住宅確保要配慮者対策と今後の住宅施策について、第五に防災対策について、最後に児童遊園の活用について一般質問を行います。

最初に平成30年度予算についてお尋ねします。平成30年度は課税人口の伸びにより、過去最高の区民税が見込めることとなり、共働きと子育てしやすい街、ナンバー1に指名されるなど高野区長のこれまでの様々な対策が大きく功を奏したものと実感するものです。そうした中で、今後気にかかることは、他の議員からも指摘があるように投資的経費の増による起債残高の増加であります。平成26年と平成27年の第1回定例会一般質問で2年連続、今後の起債残高のピークについてお尋ねしたところ、2回とも300億円台に抑えていきたいとの答弁でありました。しかしながら、予算の概要を見ますとすでに平成31年度の起債残高は433億円とあり、32年度は438億円になっております。これまでの計画変更の内容についてお聞かせいただくとともに、改めて今後の起債残高のピーク時の額をお示しください。また、合わせて、今後、歳入環境が何らかの事情で悪化した場合でも財政運営上の懸念はないのかについてもお答えください。次に、今回、投資的経費の高まりに合わせて従来の財政規律に加え、新たにオルタナティブルールなるものを作成いたしましたが、この中に公債費比率を10%以下に抑えるとあります。標準財政規模を同じとした場合、単純計算で比率10%における起債残高は約659億円となります。今後、ここまで起債残高が高まる予定があるのか。もし、そうでないなら10%の目標値は高すぎであり、適切な財政規律となるよう、もっと低めに設定すべきと考えますが、いかかでしょうか。また、的確な財政運営が将来にわたって継続されるよう、今回定めた3つの目標値を将来も遵守すべき明確な規律としていくべきと考えますが、ご見解をお聞かせください。次に、予算内示会でも大きな議論となった不合理な税制改正への対抗策です。まず、こうした東京狙い撃ちの国の施策について区民がどこまで認識しているかが問題であります。すでに東京都においてもパンフを作成し、「地方交付税によってすでに税収の格差は調整済みなのに、国がいかに不合理に都民の税金を奪っている」かをアピールしておりますが、本区においても区民に実情を認識していただくよう最大の周知に取組むべきと考えますが、いかかでしょうか。また、これまでも区長会等において抗議を重ねてきたことは承知しておりますが、今後、この不合理な税源偏在是正措置を改めさせるため、区長会と東京都が完全に団結し、徹底抗戦すべきと考えます。そしてそのリーダーシップを発揮できるのは、並み居る区長の中でもひときわ光彩を放つ高野区長以外にいないと確信するものです。区長のご決意をお聞かせください。

第二番目に地域共生のまちづくりですが、全ての年齢層の人たちの課題解決に向けて、問題が深刻化する前の段階で手を打つべきであると訴えてまいりました。本区では現状、様々な困りごとに対応すべく、数多くの相談窓口を設置しております。自ら適切な相談先に向かえる人、あるいは、他の人の困りごとに気づき、解決しようとする人にとっては、とりあえずは、十分な体制を整備しております。しかしながら、これだけ相談窓口を用意しても、「どこに相談すればいいのかわからない」区民は未だ多く存在しているのであります。高齢者に関わる相談事は「高齢者総合相談センター」にとアピールを重ねていますが、介護認定非該当者の場合、5割弱の方がその存在を知らないという区民意識・意向調査の結果が示すとおりなのです。また、相談窓口の存在を知っても自身の課題について対応してくれない、できないと感ずる人やそもそも自身に発生している問題に気がついていない人など、いずれも放置すれば深刻化し、周辺にも多大な悪影響を及ぼすことになります。そこで、こうした問題に気づき、連絡あるいは相談してくださる身近な第三者の存在が求められてくるのであります。しかし、この第三者は当事者ではないため、共助の意識が高い人以外は通常では機能しません。すなわち困っている人に気づき、何とかしてあげたいと思っても、多忙のためにできない。また、時間はあるが関わりを持ちたくない。さらには、そもそも自分には何の関係もないと決め込んでいる人も地域にはおります。このような人たちがわざわざ区役所の代表番号を調べて連絡することはないのであります。児童虐待には通報義務はありますが罰則はなく、たとえ子どもの命が失われても「気がつきませんでした」で終るのです。しかしながら、こうした第三者こそ、これからの地域共生社会創造のネックとしていかねばならない考えるものです。本区が長年取組む「見守りと支え合いネットワーク事業」は登録世帯数、協力員数の双方が、高齢者人口の増加と反比例して年々減少していることは何度も指摘してきました。また、身近な地域で不安や悩みを抱えた人たちに気づきや声かけなどの活動を行う「地域福祉サポーター」も重要な取組みであり、さらに推進すべきではありますが、元々共助意識のある人たちであり、応募後の活動についても多くの負担を負わせるわけにもいかないことから、その効果は限定的なものとなります。将来的には、人口減少・高齢社会の中で、やがては、財源的にも行政の担う力量は減少していきます。したがってCSWや民生委員、地域福祉サポーターなど限られた専門家や意識のある人に加えて、さらに広く、浅く、軽く機能する地域の人的資源を少しでも多く育成し、地域の見守り力を向上させることが必要不可欠ではないでしょうか。その第一歩として相談先に迷う当事者や第三者が問題の種別を考えずに、何の負担もなく、いつでも、どこでも気軽に通報・連絡・相談でき、なおかつ周知しやすい窓口・連絡先をアピールすることがこれまでの要望でありました。しかし、この訴えは見事に却下されました。その上であえてお尋ねしますが、もし、これまでのご見解と違うものがあれば、お示しください。

次に訴えが却下されても、地域の見守り力は育てていかねばならないことから、別の手法について、お尋ねします。文教大学と埼玉県草加市が共同で開発した「福祉SOSゲーム」は、カードに書かれた福祉に関する多彩な相談をどの機関に連絡すればいいかを少人数のグループ単位で考え、議論するものです。地域包括ケアシステムは、認知症の高齢者を地域で支えるまちづくりを提唱しておりますが、実際に認知症の高齢者やその家族に助力を求められたとき、即座に適切な行動が取れる人は数少ないといわれます。そこで今回は認知症をテーマに、福祉の現場に身を置く民生委員のグループに参加者となってもらい、「親が認知症で、夜遅くに徘徊するようになり、近所でたびたびトラブルを起こす」というカードを提示しました。すると、福祉の専門家たちの回答は一様ではなく、人それぞれ違う意見でありました。終了後、感想を聞かれた民生委員たちは、「自分が手がけたことのない相談事例だと、どこにつなげばいいのか、正直わからない」とのことです。結果、ゲーム開発を主導した同大学の准教授の結論は「様々な相談先が市民にひと目でわかる資料が必要」というものでありました。もちろん、個別の案内資料やパンフが草加市にないわけはないのでありますが、福祉の専門家ですら、的確な対応が困難な中、あらゆる年齢層の様々な課題解決のための相談先について、一般市民が見ればすぐわかるという資料は希少なものでありましょう。専門的な見地から作成した現存の行政の資料は、とかくわかりづらいものであることから、福祉に何の関係も関心もない一般住民の視点から、「連絡先がすぐわかる案内パンフ」を作成し、あまねく配布してはいかがでしょうか。ご見解をお聞かせください。

次に、東京大学は練馬区内の介護事業所と共同し、コンビニの経営者や店員に認知症の高齢者にどう対応すべきかを考えてもらうカードゲームを開発しました。店員に渡されたカードの内容は「認知症の兄が今から、弁当を買いに行くので、対応よろしくと電話で依頼される。その後間もなく、それらしき人が来店したが、見かけでは該当者かどうか確信が持てない。その人が新聞をレジに持ってきた。あなたはその人に、お弁当を買わなくていいか確かめますか?」というものです。実際にこの店員は、これまでも認知症と思われる客が同じものを何回も買う場面に直面しており、相手のプライドもあるので「さっきも買いましたよ」とは言えないという中、このカードの内容は極めて対応が難しいと頭を抱え、他の参加者も一応に同様の反応でありました。しかしながら、この悩む、考えるということが、見守り力育成の第一歩であると考えます。全国5万店以上あるコンビニから、300m以内に高齢者の約4割が居住している中、地元の高齢者と日常的に接しているコンビニの見守り力を育てるのがゲーム開発のきっかけでありました。本区の高齢者はさらにコンビニの至近距離に居住しているわけでありますが、一枚のカードが投げかけたものは、日頃、福祉を念頭には置いていないであろうコンビニの店員にとって、意図せず、新たな地域共生の参画の糸口となったと考えます。こうした簡単なクイズ方式でも見守り力を育成することが可能であることから、本区としても事業者や町会等、様々な団体に呼び掛け実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

第三番目にひきこもり対策です。ひきこもりが社会問題となって、長い年月が経過しております。国や自治体の具体的な対策の遅れもあり、最近ではひきこもったままの子が40歳代、50歳代となり親は高齢化して80歳代となり、長期間支援につながらないまま孤立し、困窮していく、いわゆる「8050問題」については早急な対策が求められていると考えます。厚生労働省の調査では、社会的参加を回避し、原則的に6カ月以上にわたって家庭内にとどまり続けている状態と定義した場合は、それが約26万世帯に上ると推計し、用のあるときだけ外出して、就労はしていない、広義のひきこもり者を含めると69万6千人にも上るという内閣府の調査もあります。また、ひきこもりの長期化、高年齢化が深刻となる中、内閣府では平成30年度、40歳から59歳を対象にした初の実態調査を行うことが決定しております。本区としても今後、区内の実態を掌握するため、全ての年齢層のひきこもり実態調査を行うべきと考えますが、方針をお聞かせください。

厚生労働省では平成21年より、各地域にひきこもりに特化した専門的な第1次相談窓口としての機能を有する「ひきこもり地域支援センター」を設置し、専門職である、ひきこもり支援コーディネーターによる自立支援の取組みやひきこもりサポーターの派遣による早期発見や継続的な支援を行ってきました。また、平成27年度からは生活困窮者自立支援法の施行により、各自治体の自立相談支援機関、本区ではくらし・しごと相談支援センターがひきこもり地域支援センターと協力・連携してひきこもりの状態にある本人・家族の支援に当たることとなりました。これは自立相談支援事業では生活困窮者を包括的に受け止めることとしており、相談者の中にはひきこもりの問題を抱える人も含まれることから取組むべき事項となったものです。そこで、これまでのひきこもり者に対する自立支援の取組みと実績について、また、ひきこもり地域支援センターとの連携状況等、具体的な事例も含め、お聞かせください。

次に本区では30年度新規事業として「子ども若者総合相談事業」を開始します。しかしながら、その対象者は39歳までの若者であります。早い時期に適切な支援を行い、問題が重篤化する前に手を打つのは全くそのとおりですが、40歳以上のひきこもり対策はどうされるのか。自立相談支援事業のみで対応するのか、それとも何らかの連携・対策を図っていくのか、お聞かせください。

また、子ども若者支援ワーカー2名がアウトリーチにより相談に出向けない対象者を適切な公的支援につなぐとのことですが、その具体的な取り組み内容についてもお示しください。

次に今後の具体的な対策についてお尋ねします。早くからひきこもり対策に取組んでいる秋田県藤里町では平成23年に独自にひきこもり実態調査を行いました。結果、15歳から55歳の町民、1,293人のうち、8.74%もの113人が長期不就労でひきこもっていることが判明し、その内の半数以上が40歳以上でありました。さっそく社会福祉協議会の担当者は彼らのカウンセリングから開始しようと、訪問を重ねるが、会うことすらできず、ならば、外に連れ出そうと卓球やカラオケ大会を企画したものの参加者はありません。完全に行き詰ったときに、自分の職場である社協の採用試験にひきこもりの若者が突然、現れました。その面談で気づかされたことは、ひきこもり者の多くは働く場を求めているのではないかということです。そこで、元からあった失業者のための支援事業であるヘルパーなどの研修案内チラシをひきこもっている全ての家に投函した結果、ひきこもっていた人たちが、次々に姿を見せたのです。次に町の協力を得て、ひきこもり者を対象にした「こみっと」と呼ばれる福祉の拠点を開設、そこに手打ちそばとうどんのお店を開き、低賃金で職を提供、本格的に働くまでの、中間就労支援施設を開設したのであります。また、高齢化が進んでいる同町の高齢者たちも参加し、共同作業を行う中で、外出が困難な高齢者のための買い物代行サービスも新たに開始。さらには、商店街も支援の輪に加わり、店主からそれぞれの仕事についての講義を受けることとなります。こうした粘り強い取組みと地域の力を結集した結果、113人のひきこもり者の内、50人が家を出て、そのうち36人が就労を果たしております。

また、埼玉県所沢市では看護士、作業療法士、精神保健福祉士、精神科医でチームを編成、共同でサポートにあたり、これまで20人以上を支援につなげております。8年間、統合失調症でひきこもっている男性の場合、最初に看護士が訪問するも、医療関係者に対する不信感が強く面会拒絶。次に精神福祉士がやっとドア越しに会話をする中で少しずつ心を開き始めたところ、すかさず作業療法士が具体的なアドバイスを行うと言った具合に専門家同士が同じ目的で重層的に連携し、成果を上げております。現役世代の不就労者・ひきこもりの増加は、家庭の負担となるだけでなく、地域の活性化にとっても著しい妨げとなります。かたく心を閉ざし、生きづらさを抱えているひきこもりの人たちへの今後の具体的な対策についてお示しください

第四番目に住宅確保要配慮者対策と今後の住宅施策についてのお尋ねです。空き室が増える中で、住まいの確保に困難をきたしている人が増加している状況は一刻も早く解消しなければならない重要課題のひとつと考えます。昨年の改正住宅セーフティネット法の施行に伴い、国は要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録数を2020年度末時点で全国17万5千戸とする目標値を掲げております。昨年第3回定例会のわが会派の高橋議員の一般質問の答弁では、「豊島区の供給促進計画は、東京都が今後策定予定の計画に基づいて策定したいと考えて」いるとのことですが、23区の中で最も多くの民間賃貸住宅の空き室を抱えている本区としては、すみやかに登録目標値ぐらいは定めるべきと考えますが、いかかでしょうか。次に低所得者の入居負担軽減のための支援措置である家賃低廉化対策として国は2分の1を補助することは決定しておりますが、東京都も30年度新規事業で4分の1、上限月1万円を補助することを決定いたしました。当然これを受けて、本区としても残り4分の1の補助を行い、「高齢者世帯等住み替え家賃助成事業」を上回る支援策を打ち出すべきと考えます。国の方針が定かでないともお聞きはしておりますが、今後の方針についてお聞かせください。

次に今回の法改正による住宅確保要配慮者対策の様々な支援が「登録」を要件としていることについて、お尋ねいたします。たとえば、登録にあたり、耐震化やバリアフリー化に向けた改修費補助がありますが、昨年3月の「空家等発生メカニズム分析調査業務」によれば賃貸住宅を改修して経営を続けるとの回答は2割に留まり、古い建物も古いとは思わず、逆に愛着があってリフォームに応じないオーナーが多いとの調査結果が出ております。また、本区では平成24年7月より居住支援協議会を設立し、空家バンクへの登録を推進してきましたが、物件情報マップの高齢者向けをクリックしても「只今情報はありません」と表示されます。こうした実態の中、いくら登録を後押ししても、また、改修費を助成しても、発生する自己負担分を負担し、なおかつ800円の登録手数料を支払って、東京都に登録手続きをする賃貸オーナーがどれほどいるであろうかという疑問も生じますが、このことをどのようにお考えになっているか、お聞かせください。

また、同時に今後、登録が思うように進まないことも考慮して、登録にこだわらない住宅確保要配慮者対策が求められるのではないでしょうか。今現在も高齢を理由に入居を拒まれている人は数多くいるのであります。したがって、京都市のように入居契約と同時に、社会福祉法人による入居者への見守りサービスをオーナーに提示するか、もしくは契約前に不動産業者から連絡を受けた福祉関係者がオーナーに説明し、理解を得る取組みを開始すべきと考えます。また、京都市では年4回高齢期住まいの相談会を不動産業者、行政、福祉関係者が同時に参加して開催しておりますが、本区においては、高齢を理由に入居を拒んでいる賃貸オーナーのもとにこの3者が同時に訪問して、オーナーの不安を払拭する活動に取り組むべきと考えます。このことに関するご見解と今後の取組み方針についてお聞かせください。

次に要配慮者の入居を促進するために必要なことは、賃貸オーナーの理解に加え、地域の不動産業者の方々の協力であることは論を待ちません。本区では高齢者や障がい者、ひとり親家庭等の入居に協力してくださる不動産店を指定しております。その内、高齢者協力不動産店は宅建協会所属の不動産店で45店、全日本不動産協会ではわずか2店であります。区内全ての不動産賃貸業者の数からすればごく少数であり、高齢社会の中で、要配慮者入居促進のために、もっと多くの不動産店に協力を仰ぐべきと考えますが、ご見解をお聞かせください。また、この高齢者協力不動産店についての、入居希望高齢者における認知度ですが、現状、区の住宅相談を受けない限り、その存在すら知ることが難しい状況にあることから、入居希望者にあらかじめ周知させる取組みも必要だと考えますが、ご見解をお示しください。また、保証人がいない方のための家賃等債務保証制度、身元保証制度の利用については、これが円滑に機能していないと考えられ、未だ私どものところに「保証人がいないので貸してもらえない」との声が届きます。保証料の助成は別としても、全ての不動産店ですみやかに利用できる体制を整えるべきと考えますが、いかかでしょうか。同様に、高齢等の理由で独力では住まい探しが困難な方も増加していくことから、現状、賃貸保証機構が行っている同行サービスも入居希望者に周知し、全ての不動産店の窓口で利用できるようにすることが求められますが、ご見解をお聞かせください。

次に今後の住宅施策について伺います。これは首都圏全体に言えることですが、本区においても人口増加、区民税増収の大きな要因となっている大規模集合住宅の建築が増加しており、一方で老朽化して管理が困難となっていく分譲マンションも増加傾向にあります。今後、こうした分譲マンションの所有者の相続人が途絶えてしまったり、あるいは、うまく相続できなければ、これが管理者不在の空き家となります。本区の人口構成は年々ファミリー世帯が減少し、単独世帯が増加している傾向であり、現状ではファミリー世帯を増加させる必要性もありますが、一方で本区の人口ビジョンでは2025年を人口増加のひとつのピークとしており、いずれにしても本区の人口減少もやがて避けることはできません。そしてさらなる遠い将来、これからも建築される大規模高層マンションは、そのとき、どのように管理されているのか、これが新たな空き家となることはないのか。今後こうした集合住宅の建設を抑制する施策は不要なのかお聞かせください。入居開始時には応募が殺到したあの高島平団地も今は高齢化が進み、空き室も目立ってきております。その高島平地区の40年前と今も人気のお台場、すなわち臨海副都心地区の現在の人口構成がほぼ完全に合致しているというデータもあります。現段階でこうしたことを見据えた住宅施策やまちづくり、あるいは都市計画について検討する必要はないのか本区のお考えをお示しください。

第五番目に防災対策です。本区においては未だ避難所で長期生活を強いられるような災害は発生しておりませんが、今後、想定しうる全ての備えが必要なことは言うまでもありません。現状、避難生活に必要な飲料水・食料・生活必需品等は計画的に備蓄しており、災害の規模にもよりますが公的支援としては当面十分な対応が図られていると感ずるものです。その中で最も重要な飲料水については備蓄や給水体制整備に加えて飲料メーカーとの「災害時における飲料水等の供給に関する協定」も締結しております。しかしながら、過去の大災害後の避難生活の多くで必要とされたのが「お湯」であります。炊き出しや調理の時以外のちょっとした生活の中で必要となり、手に入れにくかったのがお湯だとのことです。たとえば避難生活のストレスから母乳が出なくなり、配布された粉ミルクを与えたくとも溶かすお湯がなく、支援物資のカップラーメンを食べるにも、お湯を手に入れるのに苦労した事例があります。特に冬場の避難生活では暖かいスープや飲み物が健康を維持するにも必需品となります。そこで過去の多くの避難生活で効果が検証されているのが「災害対応型紙カップ式自販機」であります。2015年、鬼怒川決壊による1か月に及んだ避難生活では延べ8,000杯が無料提供され、熊本地震では災害協定先の医療機関において一日最大500杯が無料提供、多くの関係者から喜ばれました。発災時、スイッチひとつで通常の販売機から災害用に切り替えられ、無料でお湯が提供されます。販売機の画面には紙カップで授乳する方法も表示され、使い捨てであることから衛生面にも優れ、なにより容器の洗浄が不要であり、生活利便性も高まります。むろん電源確保は必要ですが、これまで多くは電気が開通後の避難生活であり、本庁舎のように非常用電源が配備されている場所であれば、発災後すぐにでも稼働可能です。平常時は通常のコーヒー販売機でもあり、現状、災害協定を締結した自治体の避難所や災害医療センター等で全国340台以上が設置されております。本区においても主要救援センター等を中心に「災害対応型紙カップ式自販機」の設置を検討すべく、災害協定を締結すべきと考えますが、ご見解をお示しください。

次に火災や地震等による生活再建のうち、家屋の復旧の課題についてお尋ねです。私は昨年8月末と先月、2回にわたって新潟県糸魚川火災の視察を行わせていただきました。行政側の問題ではないことから、全く課題にも上がってはいなかったものの、実際に多くの被災者が自身の加入していた火災保険の内容を知らず、被災家屋の再建が困難になっているとの報道を耳にしました。1998年に損害保険料率の自由化が行われる前と後では、火災保険の内容に大きな違いがあり、自由化前は建物が古くなるほど保険金が減少する「時価契約」となり、それ以降は同等の住宅を建て直すのに必要な金額が補償される「再調達価額契約」となります。すなわち糸魚川では多くの人が契約中の火災保険を20年以上にわたって見直すことをせず、保険金が少額のため、家を再建することができないケースが多いとのことです。本区においても築20年以上の家屋を所有する人たちがこのことを承知しているか気にかかるところですが、将来の被害も想定し、保険料の問題等もありますが、各種加入保険の契約内容の確認や見直しを呼びかけることも広い意味での防災対策と考えますが、今後の対応をお聞かせください。

最後に児童遊園の活用についてお尋ねします。本区は主要公園については4つの公園にみられるようにパークPFI等の先進的な手法で活用に取り組んでおり、中型公園についても保育園増設の影響もあり、利用度が高まっている状況です。しかしながら、区内60か所を超える児童遊園については、場所にもよりますが、全体的に樹木や構造物が鬱蒼とした中、いつ利用されているのかわからない金網で囲われた砂場やさびれた遊具がたたずんでいる状態であります。すなわち利用率が極めて低く、維持管理費だけが失われていく状況であることから、これまでたびたび、事例も上げながら有効活用を訴えてまいりましたが、ここ最近、トイレがきれいになった他は、実に長年にわたってそのままの状態であることをどのように認識されているのか、まずはお聞かせください。

次に子どもの遊び場という観点から見たとき、必ずしも現状設置されている遊具である必要性はなく、利用されないのであれば別の整備も検討すべきと考えます。大切なのは、子どものけがなどに対する管理者責任や遊具等の製造物責任だけに意識が置かれ、子どもの遊び環境を過度に制約してはならないということです。子どもは、様々な遊びを通して自主性を伸ばし、危険を回避する知恵を身につけて成長していくのであり、遊び場における「安全」や「危険」に対する認識をもう一度見直し、今後、子どもたちの意見も集約しながら、彼らにとって魅力的な遊び場を整備すべきと考えます。ご見解をお聞かせください。

次に高齢者の介護予防につながる健康遊具設置については、十数年前、わが会派から提案した時には利用者のけがを恐れての、例の管理者責任により、実現しなかったものの現状、3つの児童遊園に設置されているとのことです。前回、わが会派のふま議員の一般質問の答弁では「気軽に、楽しく健康づくりを行っていただけるよう、公園改修などの機会を捉えてさらに整備を進めて」いくとのことですが、身近にある児童遊園に利用しやすい状態で設置してこそ、利用度が高まると考えます。安全で効果的な利用方法を掲示するなどして、さらに設置を推進すべきと考えますが、いかかでしょうか。

次に平成27年の予算委員会では地域住民の自主管理により、公園を農園として利用する事例も取り上げましたが、「畑だと土ぼこりの問題がある」とか、また、そこでは現に農作物を販売して、活動資金や公園の維持管理経費等に充当していることも紹介しましたが、「公平性の担保にも問題がある」とのことでした。しかし、利用されずに放置されたままの状態であるより、わずかでも収益を生み出し、しかもそれが地域コミュニティの向上につながるのであれば、きわめて有効な取組みであると考えますが、改めてご見解をお聞かせください。

本区では新たに「小規模公園活用プロジェクト」を開始するとのことですが、今後は、地域住民とともに、全国の取組みも参考にしながら、児童遊園の効果的な活用方法を追及していくべきと考えます。今後の取組み方針についてお示しください。

以上で私の一般質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。