4日発足した岸田内閣は「成長と分配の好循環」を生み出すための具体的な戦略をどのように作り、実行に移していくかが課題になります。
菅前総理大臣も継承した経済政策のいわゆる「アベノミクス」は、大規模な金融緩和などによって、日本経済をデフレではない状況に導きましたが、成長戦略の実現に課題を残す形となっています。
岸田総理大臣はアベノミクスを評価しつつ「成長と分配の好循環」による「新たな資本主義」を構築するとしていて、これに向けた具体的な戦略の策定が課題になります。
そのうえで、経済成長によって得られた富を中間層に広く分配し、所得の引き上げを通じて、GDP=国内総生産の半分以上を占める個人消費の活性化につなげることが求められます。
岸田総理大臣は先月、自民党総裁選挙に向けて経済政策を発表した際「富む者と富まざる者の格差が生まれ、コロナ禍でさらに広がってしまった。最大のポイントは、一部の人間だけでなく、広く多くの人の所得を引き上げることだ」と述べました。