豊島区は一時凍結していた(仮称)西部地域複合施設建設(所在地/豊島区千早 2-39)について、今後の方針を決定した。内容については、以下のとおり。
1 今後の方針
(仮称)西部地域複合施設建設は、平成32年の東京オリンピック前後を目途に、建設工事費の状況など事業推進の環境が整うまでの間凍結とし、暫定活用の整備を行う。なお、施設の設計については、地域特性を踏まえ、かつ、地域の将来像を見据えた質の高い設計であるとのプロポーザル選定委員会の決定を踏まえ、現在の設計を維持することとする。
2 方針決定の理由
3回目の入札の可能性を判断するため再積算を行ったところ、建設工事費が、2回目入札時より約5億8千万円上昇していることが判明した。この金額は、1回目の入札時より約17億円、建築工事費は65%を超える上昇である。総事業費においても約64億となり、現在の債務負担限度額を大きく超える額となる。
また、工事費上昇分を補うため、設計者を交え仕様の見直し等様々な削減方策の検討を行ったが、計画通知(確認申請)等の変更を伴わない短期間で行える方策では、十分な削減効果を生み出すことは困難であった。さらに、今後インフレスライド条項が適用となった場合は更に事業費が増加する。
加えて、建設業界の先行きが不透明な状況もあり、現時点での入札は再度の不調となる可能性が払拭できない。
3 建設工事費
一回目入札時 | 2回目入札時(債務負担額) | 今回積算額 | |
算出時期(単価表等) | 25年4月 | 25年7月 | 26年2月 |
建設工事費 | 24.2 | 35.2(37.0) | 40.0 |
その他設備工事費 | 12.2 | 12.4(13.3) | 13.5 |
展示制作等 | 4.0 | 4.3(4.3) | 4.3 |
初度調弁・解体他 | 5.1 | 6.1(6.1) | 6.1 |
総事業費 | 44.5 | 58.0(60.7) | 63.9 |
単位:億円
4 今後の予定(案)
26年4月 9日 公共施設・公共用地有効活用対策調査特別委員会
4月10日 西部地域合同区政連絡会
4月10日 近隣住民説明会(ポスティングにより周知)
4月25日 住民説明会(広報としま4月21日号に掲載予定)
6月 下旬 第2回区議会定例会において補正予算計上
5 暫定整備内容及び概算経費
約500,000千円
≪内訳≫
・残土処理費用
・プレハブ建設(西部区民事務所・ミニ備蓄倉庫等)
・体育館(床研磨、照明、排水改修等)
・校庭及び外構(整地、排水等)
・千早図書館(耐震補強、便所改修工事)
・千早地域文化創造館(耐震補強、空調、便所改修工事)
6 工事スケジュール(案)