平成13年第四定小倉代表質問
○三十二番(小倉秀雄君) 私は、公明党豊島区議団を代表して、「区制施行七十周年を希望あふれる新世紀の旅立ちに」と題して一般質問を行います。
質問内容は、一、区制七十周年記念事業について、二、公共施設の再構築について、三、住宅基金創設について、四、中小企業支援策について、五、地元池袋本町の諸課題について、以上五項目について、順次若干の提言を含め質問をいたします。
質問項目が多岐にわたっておりますので、直ちに質問に入ります。
第一に、区制施行七十周年記念事業についてお伺いいたします。
豊島区が、昭和七年五月、東京市議会が五郡八十二町村の併合を議決、新たに二十区を設置して、同年十月一日から施行することを告示しました。これにより、巣鴨町、西巣鴨町、高田町、長崎町の四町を集めて豊島区が誕生いたしました。しかしながら、新たな区の誕生の喜びとは裏腹に、日本国は、満州占領から始まった満州事変により中国との全面戦争と化し、さらに昭和十六年の太平洋戦争にへと突入、激動の十年間でもありました。
さて、私が区議会議員として経験した区制施行の周年事業は、五十周年と六十周年の二回でありますが、昭和五十七年の五十周年の折には、昭和五十年に区長公選が実現し、「地方の時代」の到来が告げられたときでもあり、豊島区でも「福祉と防災」を大きな柱として、保育園、児童館、ことぶきの家の増設、高齢者事業団の設立など、福祉施策の充実に顕著なものがありました。また、豊島方式として定着したごみ減量運動もあります。さらには、昭和五十六年に策定した「豊島区基本構想」を実現するため、基本計画を翌五十七年に策定しております。また、副都心池袋を全国的に有名にした、開設以来七十六年の歴史を持つ巣鴨プリズンがサンシャインシティとして昭和五十三年にオープンし、さらに、池袋西口の学芸大跡地を中心とした芸術文化会館構想が進められるなど、副都心池袋として生活文化都市を目指した時期でもあります。また、五十周年事業には、区民も各種団体が参画しての記念行事が活発に展開されたところであります。
区制五十周年から六十周年の間は、バブル経済のもとで施設建設と福祉施策の拡充が大幅に推進した時期とも言えます。また、新たな視点に立った諸課題に積極的に対処する必要性から、リサイクル推進課、清掃工場対策担当課の設置、さらに住宅対策課、文化国際課と、相次いで組織再編がなされました。自区内処理の原則から、東京都が「清掃工場建設計画」を平成三年に発表、即、豊島区では現清掃工場建設が明らかにされたのであります。 一方、区では、少子化の進む中、区立小・中学校の適正規模に関する答申が出されました。また、老朽化著しい現庁舎、公会堂を建設するために、「新庁舎・新公会堂建設基本計画」を策定するなど、区政全般が活発に展開された時期でもありました。
しかしながら、六十周年以後、つまり、平成五年から今日までの九年間は、バブルがはじけて右肩上がりの経済成長が停滞、後退し、それに伴い税収も年々減少し、区においても今までと同様な事業の展開、施策の拡充ができなくなり、その結果、施策の見直しによる縮小・廃止といった行政改革に本格的に取り組まざるを得ない状態となったのであります。さらに、職員数の削減、加えて議員定数の削減にも踏み込む状態で、現在では赤字再建団体への転落を免れるために、また、平成十六年を目途に、確固たる財政再建に向けて、全庁挙げて取り組んでいるところであります。その中でも、昨年の四月、長年の念願でありました都区制度改革による自治権拡充がなされたことは、特筆すべきことであります。さらに、超高齢社会に対応するための介護保険導入もなされました。
このような状況の中で、迎えようとしている七十周年であります。私は、このような状況下での七十周年は、先人の築いた歴史の重さに思いをはせることは必要でありますが、単なるお祭り的記念行事に終始してはならないと強く感じるところから、いくつかの質問並びに提言をしてまいります。
質問の第一は、区長は来年の区制施行七十周年をどのような視点でとらえているか、まずお伺いをいたします。
私は、二十一世紀最初の周年であり、豊島区が二十一世紀に向かって何に力点を置くのか、方向性をきちんと区民に示すべきであると考えます。そのためには、七十周年のテーマを掲げるべきであると思います。私は、二十一世紀は「女性・青年の世紀」であるとの観点から、「女性・青年」と「文化」を加えた三点をテーマの中心に据えるべきと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
質問の第二は、区制七十周年記念事業の展開を全庁的に展開されるわけでありますが、中心になって意見集約・調整する所管はどこになるのか。さらに、区長が所信表明で「英知を結集して、二十一世紀豊島の躍進への道を開いていきたい」と述べているとおり、七十周年を「区民とともに」が大前提と考えますが、区民参画について、どのように集約をしていくのか、お答えいただきたいと思います。
質問の第三は、継続性ある事業の展開を望むものであります。つまり、七十周年だけの単発的な事業だけではなく、テーマに基づいた七十周年から八十周年へと継続的・一貫性を持った事業の展開についても実施すべきであります。
一例を挙げさせていただければ、小・中学生に文化・スポーツ等の一流の方々に直に話を聞く機会と、その芸を目の当たりに体験できる場を継続的事業として位置づけるべきであると強く思うからであります。このことにより、子供たちは成長期にすばらしい音楽、絵画、スポーツ等に接することにより、自分の将来の目的、夢が芽生えるからであります。
今回の国の補正予算の中に、公明党の要望により予算化されました、学校の補助教員に文化芸術活動の専門家の派遣が盛り込まれております。緊急地域雇用創出特別交付金の対象として、学校の補助教員が挙げられていますが、青少年の健全育成の観点から、子供たちに文化・芸術に触れる機会を提供するため、学校の補助教員として地域の文化人や芸術家を派遣できるようになります。そこで、私は、これを活用すれば、予算的にも負担が少なくて済むと考えるところから、この点についての区長の所見をお伺いいたします。
質問の第四は、私は常々、施策の中でも文化・国際化が重要な一つと考え、平成二年に文化担当課設置を提言いたしました。加藤区長もその重要性を認め文化国際課を設置いたしましたが、その後の組織の再編成の結果、残念ながら文化国際課が消えてしまいました。国においても、今公明党が力を入れて取り組んでおります「文化芸術振興基本法案」が、自民、公明、保守の与党三党と民主党とで、今月十六日、議員立法として提出され、衆議院を通過、今国会での成立は確かなものと言えます。今こそ、本区も時代の要請をとらえて文化国際課を復活し、まさに、文化行政を区政の表舞台に出すべきであると考えますが、文化に見識深い区長の所見をお伺いいたします。
あわせて、私どもが提唱している区民の愛唱歌につきましても、区制七十周年記念事業として取り組むべきと思いますが、その後の検討結果についてもお答えいただきたい。
質問の第五は、区制七十周年とともに、公会堂五十周年にも当たります。区制六十周年では公会堂四十年史を記念発行いたしましたが、区としては公会堂五十周年に合わせて記念事業を考えているのかお伺いいたします。
私は、公会堂五十年の歴史を検証する上から、今まで公会堂を利用してきた多くの方々、関係者のご協力を得て、展示会等を行ったらと提案いたしますが、区長の考えをお聞かせください。
次に、公共施設の再構築・区有財産の活用と基本計画について、お伺いいたします。
区長も所信表明でこの点について言及しておりますが、重要な課題でありますので、確認を含め質問をいたします。
先日、公共施設の再構築と区有財産の活用についての行財政改革推進本部素案が示されました。そして、説明をいただきました。内容は大変膨大かつ多岐にわたっており、本区の公共施設のみならず、行政サービスのあり方なども包含するものとなっており、まさに区政の根幹を揺るがし、今後の施策の展開までも左右するものとなっております。
私は、昨年発表されました「施設白書」により、公共施設の再構築は避けて通れないものであるとの認識に立っておりますが、いずれにしても、基本には区民のため、将来の施策展開のための再構築であるという前提でなければならないと強く認識しており、単なる便宜上、財政的見地のみの再構築であってはならないことは言うまでもありません。その中で、内容は既に着手されているものもありますが、大半は、今後議会や区民の声を集約して進めていくと答えられております。
そこで、今後の論議の進め方については、ボタンをかけ違うと収拾のつかない事態になることも予想されますので、細心かつ慎重に進めていただくことをまずお願いをするものであります。ともすれば、活字にされたものが一人歩きを始め、区民に真意が伝わらず、うわさばかりが先行することがないよう、なぜ今公共施設の再構築が必要なのかを明確に区民に示し、ご理解をいただいた上で進めるべきであると考えますが、今後の進め方の手順について区長の見解をお伺いいたします。
次に、基本計画との関係についてお伺いいたします。
今回の素案を見ますと、昭和五十七年に策定された旧基本計画の施設整備目標の考え方とかなり異なっているものが多々見受けられます。また、現行の基本計画に掲げられた施設整備の内容との整合性が図られているのか、一読しただけでは判然としない部分も見受けられます。このように、従来の基本計画の数値目標や計画事業との関係をどのように整理され、今回の本部素案が生み出されてきたのかお伺いをいたします。
さらに、平成十四年度には、現在の基本計画の見直しに着手するとの考えが区長から示されており、私も同感でありますが、具体的にはどのような方法で、いつから着手されるのか、また、その際区民の声を集約する必要性があるわけでありますが、区民参画の手法についてはどのような形態を考えておられるのかお伺いいたします。
この項の最後になりますが、今回の本部素案の内容は、残されている施設も含めて具体化を図っていくためには、財政的裏づけが当然必要となることは必至であります。平成十六年度に財政再建がなされることが絶対条件ではありますが、区民からの新たな需要にこたえていくための財源がなくては、単なる空手形に終わりかねないと危惧するものであります。このため、見直し後の基本計画、少なくとも平成二十五年度までの十数年間の財政見通しを立てて、その上で具体的な再構築のスケジュールを示していく作業が不可欠となると考えます。こうした作業には一定の時間がかかることは承知をしておりますが、現段階での可能な限りの考え方をお示しいただきたくお伺いいたします。
次に、住宅基金の創設についてお伺いいたします。
住宅基金の創設につきましては、私は平成六年の一般質問で、百戸未満の都営住宅が初めて区に移管される際、今後の維持改修の後年度負担と、今後の住宅施策を展開する上で非常に大事であると考え、提案をいたしました。当時の加藤区長も基金創設に前向きな答弁をいただいておりますが、その後の財政状況からいまだ実現を見ておりません。
そこで、平成十三年度予算で、改めて区営住宅の歳入・歳出を見てみますと、歳入は百三十七戸で七千九百七十五万円、歳出は一千二百九十九万円で、差し引き六千六百七十六万円となっております。これを見てもおわかりのように、差し引きで残った六千万円を単純に一般会計の歳入に繰り入れてしまわないで基金に積み立てておけば、今までに既に四億円余の基金が積み立てられたことになります。
今までのように、単純にすべて一般会計に繰り入れてきたことは、やはり問題があると考えられます。これらを基金として積み立てることにより、後年度の維持経費が浮くことになりますので、超高齢社会での豊島区独自の安心住まい提供事業や公的保証人制度の創設に役立つこととなります。今や単に区税を新たに投入せずに、自己採算方式を採用すべき時期に至っていると考えます。改めて住宅基金の創設について、その後の取り組みについてお伺いするとともに、区長の住宅基金創設の必要性についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
さらに、これらのことは施設使用料にも言えます。十三年度当初予算で歳入は二十億二千六百万円であり、本年十月からの使用料改定を平年度化すれば三千万円以上の増収が見込まれることとなります。施設使用料は多岐にわたっておりますが、一括してもし一割の二億五千万円を積み立てておけば、施設の維持管理費の一助になると思われます。
さらに、財源対策と適正配置の観点から、公共施設の再構築と区有財産の活用でも、区有地の売却が予定されております。昨年の一般質問でも、単なる財源対策とすることなく、一定の割合を基金として積み立てるべきであると提言しておりますが、結論を明確にしていく時期であると考えます。そこで、住宅基金の創設と、施設使用料並びに区有財産の売却の目的を明確にしての基金創設についての区長のご見解をお伺いいたします。
次に、中小企業支援策についてお伺いいたします。
第一に、新たな融資制度の創設についてであります。
長引く不況で、中小企業の皆様は大変な思いで年の瀬を迎えようとしております。仕事の量は少なく、仕事をしても、何カ月も先の手形決済で資金繰りに苦しんでいる方が大勢おられます。銀行から融資を受けたくても、担保不足で融資が受けられないのが現実であります。
都議会公明党では、これら融資に際し、不動産担保ではなく売掛金を担保にした制度の創設を都議会で提案いたしました。都も実現に向け、中小企業信用保険法の改正を国に働きかけていくと、前向きな姿勢を示しました。これを受けて、国では、公明党が推進役となり、今回の補正予算の中に売掛金債権担保融資が盛り込まれました。保証規模は大きく二兆円であります。
この制度は、担保不足で融資が容易でない中小企業に新たな資金提供を可能とするものであります。国においても、中小企業が保有する売掛金債権は八十七兆円もあるとされており、これを有効活用して不動産等の物的担保からの脱却を図り、多様な資金調達を開く有効手段として信用保証協会による新たな保証制度を創設する、としております。これこそ、資金繰りに苦しんでいる中小企業者の皆様にとって、喜ばれるタイムリーな施策であると確信するものであります。
そこで、本区の融資制度の条件の中に、売掛金債権を担保にできる要件を加えるべきと考えますが、区長は、不動産担保不足や不動産担保がなく融資が受けられない中小企業者の皆様の窮状を支援するためにも、新たな融資制度の拡充に向けての見解をお伺いいたします。
次に、ビジネス支援図書館についてお伺いいたします。
東京都では、都議会公明党の提案を受けて、趣味・教養の場、学生の勉強室と思われがちな図書館を広く活用して、創業支援策としての新たな取り組みを打ち出しました。これは民間企業者における創業気運の熟成と創業率の向上を目指し、東京の経済の活性化を図ることを目的としております。
この発想は、ニューヨーク公共図書館での実績からであります。世界に知られるゼロックスのコピー機やポラロイドカメラ、世界最大発行部数を誇るリーダースダイジェスト誌、これらは図書館を舞台として世に送り出されたと言われております。リーダースダイジェストの発行人であるディヴィット・ウォーレス氏は、雑誌創刊を夢抱いた貧しい青年でしたが、毎日図書館に通い新聞、雑誌を読みふけり、その努力の結果として、一九二一年、弱冠三十三歳で待望の雑誌創刊にこぎつけたものであります。ポケットサイズの月刊誌には、一流雑誌からよりすぐった記事が、まるで図書館の刊行物閲覧室をそのままコンパクトにしたように収められていた。これがリーダースダイジェストであり、成功をおさめたウォーレス氏は、アイデアのもとになった図書館に多大な寄附で恩返しをしたとされております。さらに、この図書館からは多くの作家、芸術家、科学者が育つほか、多くの起業家たちも出ているそうです。現在、図書館の運営は、ここから巣立っていった多くの成功者の寄附により賄われているそうであります。
東京都では、ビジネス支援図書館の事業として、図書館にある豊富なビジネス情報と都の創業支援策を連携させることにより、①潜在的な創業マインドを発掘していく拠点とする、②様々なビジネス支援サービスを原則として無料で提供する、③IT機器の設置によるデジタルデバイドの是正、④パイロット事業として実施する、と示しており、都では、区立図書館や経済団体の施設など三カ所をまず指定し、支援していくとしております。
本区は、副都心として交通の利便のよい池袋を抱えております。都のビジネス支援図書館として、第一番目にも名乗りを上げる条件が整っていると思われます。今後、建設される中央図書館か公共施設の再構築の中での未利用地を活用して、従来の図書館からの脱皮を図り、取り組むべき課題であると考えます。区長は、ビジネス支援図書館構想に積極的に取り組む考えがあるかお伺いいたします。
最後に、地元の抱えている諸課題について質問いたします。
まず最初に、清掃事務所建替え計画についてお伺いいたします。
第三回定例会の清掃都市整備委員会での報告では、建替え計画は、平成十四年度実施設計、平成十五、十六年度の二カ年で建設し、平成十七年度オープンというスケジュールとなっており、建設規模は地上三階建て、述べ床面積五千六百四十平方メートルと伺っております。敷地面積は、現清掃事務所と旧簡易裁判所跡地を合計すると、およそ五千平方メートルであるのに対し、建築のボリュームは五千六百四十平方メートルですので、利用容積率はわずか一一二%でしかありません。ここの敷地の用途・容積は、川越街道から三十メートルまでが路線商業地区で五〇〇%、それを越える部分は、近隣商業地区と第一種住居地域でそれぞれ三〇〇%であり、案分しても優に四〇〇%を超える容積の利用が可能ではないでしょうか。後背地が住宅地であることから、当然のことながら日照問題等地域に与える影響を考慮したとしても、一一〇%そこそこの容積活用ではあまりにも、区有財産の有効活用という面からは甚だもったいない限りであると考えます。
私は、建替え後の合同庁舎は本区の資源循環型社会を進める拠点施設となるものと考えており、その点からも、ごみ減量・リサイクルをさらに進めるための研究施設や、職員の研修を初め、人材育成を図るための十分なスペースの確保が必要ではないかと考えます。施設建設は、むやみに大きくつくる必要はありませんが、区の財政状況や今後の施設の統廃合を考え合わせるとき、今後に憂いのないよう、将来を見据えた建設計画にすべきであると思いますが、区長の見解をお伺いいたします。あわせて、清掃事務所西分室の将来活用策についてもお答えいただきたいと思います。
次に、清掃車庫跡地利用と防災生活圏促進事業についてお伺いいたします。
池袋本町四丁目にある清掃車庫跡地利用計画が、公共施設再構築素案によりますと、現在東京都から無償貸し付けを受けている車庫敷地については、清掃事務所改築後の移転を待って、防災生活圏促進事業で跡地を防災広場用地として取得する、そして、取得後は池袋本町二丁目住宅敷地と交換して、新たな区営住宅並びに防災広場として整備する、と私は認識しておりますが、まず確認をしておきたいと思います。また、移転後の池袋本町二丁目住宅跡地は防災広場に転用すべきであると、平成十一年度に一般質問で提案をしておりますが、あわせて確認をしておきたいと思います。さらに、新たな区営住宅は規模をどのぐらいにするのかもお伺いいたします。
私は、改築すべき区営住宅は十戸でありますが、それでは土地の有効利用の面からももったいないところから、この際区営住宅を増やすべきと考えております。いかがでしょうか。お答えいただきたい。
さらに、東京都は都営住宅条例の一部改正を行い、特定都営住宅の空き家住宅を若年ファミリー世帯向けに活用するもので、期限付き入居制度を発足いたしました。期限付きの入居条件は、①夫婦とも四十歳未満の世帯、②入居期限は十年間、③入居中に収入基準を超えても十年間は保証する、④十年間経過した時点で収入が入居基準内ならば、他の都営住宅をあっせんする、となっております。本区が建替えする際、増築部分の住宅は、このような住宅を併設したらいかがでしょう。土地代と建設費を浮かすことができて、一挙両得と思われます。検討していただきたく、区長の見解をお伺いいたします。
申し添えますが、若年ファミリー世帯の期限つき住宅は、既に入居している都営・区営住宅は適応しないことをあえて申し上げておきます。つまり、現池袋本町二丁目区営住宅に入居されている方々は、従前どおりであることを確認しておきます。
次に、池袋本町生活圏促進事業についてでありますが、地元協議会は大変に熱心に活動しておられ、防災広場の活用等、真剣に論議され、自主的に管理を行うとともに、今後の防災広場についてもアンケート調査を実施するなど、自分たちのまち、防災のまちの意識が高い運動となっております。
そこで、今回の車庫跡地の活用計画や、JR宿舎跡地六千平方メートルの購入、防災井戸の設置など、区の努力により事業の進捗はあるものの、財政再建途上にあって、所期の目的を達していないというのが実情ではないかと考えます。事業期間は平成十六年度までで、残すところ三年余りであります。このままでは、逃げないですむ、安全なまちづくり実現に危惧を抱かざるを得ません。そこで、事業を着実に進捗させるためには、平成十六年度までの事業期間を今後最低五年ないし十年程度延伸すべきであると考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
これで私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手