R7年決算委員会⑥ 歳入 質疑10/17

〈基金の運用〉

○北岡あや子委員  よろしくお願いいたします。歳入について、決算参考資料86ページ、基金の運用について質問いたします。

近年の日本経済を取り巻く環境は、物価上昇、いわゆるインフレが進行しており、日常生活における物価高騰が続く中で、日銀による金融政策も大きな転換点を迎え、金利の上昇や為替の変動など、また、報道でもあります昨今の政治についても、経済の環境も、金融市場も、全体的に先行きの不透明な局面にあると考えます。こうした経済金融環境の中で、区民の貴重な財産である基金を将来世代にわたり持続的に活用していくためにも、経済動向を的確に見極めた運用が重要だと考えます。また、そういった観点から、またそのような運用がされているのか質問させていただきます。

豊島区会計白書2025によると、令和6年度の基金残高は前年度から約53億の増で、約650億であり、基金の運用益が約2億5,000万と示されておりました。

初めにお聞きいたします。直近3年間の基金の運用益及び利回りについて、教えてください。利回りについて、他区と比較して、分かれば教えていただきたいと思います。

○澤田会計課長  基金についてでございます。特別会計含んだ全ての基金でお答えさせていただきます。

まず、令和4年度、基金残高が515億円、運用益が1.8億、利回りについては0.345%で23区では1位という結果でございました。令和5年度、基金残高が597億円、運用益が2億、利回りとしては0.344%、こちらも1位。そして、6年度につきましては、基金残高が650億、運用益が2.5億、利回りが0.386%、こちらも1位という結果でございます。

○北岡あや子委員  高い運用利回りで実績を上げているということが確認できました。そのところについては高く評価をしたいと思います。

これは他区と比較して利回りが高いということについて、どのように分析をされていますでしょうか。

○澤田会計課長  まず、1つ目が、積極的に債券投資を行ってきたことがあるかなと思います。過去に利回りの高い長期の債券などを購入してきた時期がございまして、これも現在保有しておりますので、こういったところと、あとは定期預金を効果的に、普通預金に置きっ放しにせずに、定期なども効果的に使っていること、こういったことが要因かと分析してございます。

○北岡あや子委員  御説明ありがとうございます。そういった結果が出ているというのは過去の取組の、今御説明もあったとおり、長期の債券の結果だということもありますし、過去の取組の結果が今の結果によるものだということが分かりました。

さらに未来にあっては、これからのことの、今の判断が重要であるというふうに考えます。この高い利回りというのを今後もしっかりと確保し続けていただきたいということで、職員の専門知識の習得ですとか、研修体制が必要なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この辺の人材育成についての取組は、現状どのようになってますでしょうか。

○澤田会計課長  本人の希望も尊重しながら、人事課の協力も得て、職員の在籍期間を長めに取ることで、実践によりましてOJTを中心に専門性を確保しているところでございます。

そのほか、専門書やマニュアルの整備ですとか、セミナーの受講なども大切ではあると認識しておりますが、ただ、資金がいつどの程度必要になるか、こちらは各部署の施策や区民ニーズに大きく関わることでございますので、日頃から区政全般、また、経済に関わる報道、国の動向など幅広くアンテナを張るように育成を図っているところでございます。

○北岡あや子委員  本当に先が読めない経済状況、金融状況であるからこそ、この運用もどこを目指してどのように運用していくかということが本当に非常に難しい局面だと思いますので、今御答弁にもあったとおり、多岐にわたる知識をしっかりと身につけられる、そういった体制づくりを強化をしていただければというふうに御要望いたします。

また、基金の運用先の内訳として、3月末時点での構成比が、6割が預金であるというふうに白書のほうに書かれておりました。現在はこのインフレの局面で、一般的に預貯金というのは物価上昇によると実質的な価格、価値が目減りするという傾向がございます。しかしながら、債券についても金利上昇の局面であって、価格変動リスクを伴うということで、慎重な判断が求められるということを考えられます。このような物価も上昇しており、金利も上昇している局面ということで、この債券と預金の構成比について、評価をどのようにされていますでしょうか。

○澤田会計課長  物価ですとか金利の影響については、まさにお見込みのとおりだと認識してございます。基金、年度末の基金650億円の運用につきましては、債券がおおむね4割、272億円、預金がおおむね6割、378億円ということでございます。

この預金の378億円なんですが、例えば今後5年間で投資事業のために基金の繰入金で376億円を見込んでるというような、額としてはそういったこと。あと、率としては他自治体の状況、23区はかなりばらばらなんですけれども、例えば東京都などは令和7年度預金が65%というふうに聞いておりますので、本区の6割、60%というのはあまり突出した率ではないというようなこと、これらを踏まえると、現在のバランスはおおむね適正という認識を持っております。

あとは、今後の物価や金利の動向や、区独自の施策に対応するために今、どの程度バッファーが必要かということについては、政策経営部門とも連携してさらに今後検証、検討を深めてまいりたいと考えております。

○北岡あや子委員  今現在は適正だという認識を伺うことができました。

債券を今持っているものは、以前に買った長期的なものということなんですけれども、この金利の上昇局面であれば、長期債券の保有は価格変動を考えたときのリスクが大きいと考えるんですけれども、調べたところ、SGIE債というものを本区でも購入をしているということなんですが、SDGs債もですね、失礼いたしました。SDGs債も購入をしているということなんですが、購入に至った経緯と、あと、最近購入しているものが、短いものが好ましいというふうに私は考えるんですけれども、そういった償還までの年数なども教えてください。

○澤田会計課長  まず、経緯なんですが、本区がSDGs未来都市、自治体SDGsモデル事業にダブル選定されたことを受けまして、基金運用においてもSDGsの推進に貢献すべく、令和2年度からSDGs債を継続的に購入をしていると、これが経緯でございます。

あとは、償還までの年数につきましては、ここ数年は2年債など短期の債券を購入するようにしておりまして、そういう意味では資金で後で困ることがないように配慮をしてるというようなことでございます。

○北岡あや子委員  確認させていただきました。

関連して、投資的経費についてもお聞きしたいんですけれども、今後の見通しについて教えてください。

○坂本財政課長  令和7年度当初予算においては、今後5年間の投資的経費1,402億円というふうに見込んでおります。その財源のうち基金繰入れは376億円ということでございます。公共施設更新計画では、その後の経費の見通しも示させていただいておりまして、多額の投資的経費がかかるというようなところでございます。また、近年の工事費の高騰を踏まえますと、さらに投資的経費がかさむ可能性というものもあるというふうな認識でございます。

○北岡あや子委員  最後になりますけれども、基金の繰入金についてもちょっとお聞きしたいんですけれども、現在の割合が適正かという観点と、あと今後の基金の運用、またこの歳入確保という観点から、このような不安定な先行きの見えない経済ですとか金融の状況の中で、どのように進めていくのかというお考えをお聞きしたいと思います。

○坂本財政課長  まず、基金繰入金の割合でございますが、投資的経費、長期的に管理しております。その財源配分ということで、やはり複数年度、事業は続きますので、財源の平準化という意味で、基金と特別区債をどのように活用するかというところが大事だと思っています。投資的経費の財源を試算するに当たっては、国庫補助や都補助などの特定財源をまずは試算すると。で、残った区負担分をどのように配分していくかというところが必要なんだろうと思います。

まずは金額や借入条件などを前提として、借り入れた場合の公債費比率を試算しながら、特別区債の活用というものを考えます。それを基に、特定目的基金ごとに定められた目的がございますので、それに合致する事業の一般財源額がなくなるような形で基金を繰り入れていくと。その計画を基に、基金の積立額というものを決定していくというような流れになります。

基金繰入金と特別区債の活用というのは、これまでの世代と将来世代の負担をどのように配分するかというようなことでございますので、今後の金利上昇や工事費の高騰を見込むのがなかなか難しいというところはございますけれど、過度に義務的経費である公債費が増加することで財政の硬直化を招かないように、各種財政指標を見ながら、基金と特別区債の活用割合を検討し続けていきたいと思っております。