令和 4年決特 区民福祉衛生費10/7 西山議員
フレイル対策センター・フレイルチェック
○西山陽介委員 公明党、西山陽介でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
私のほうからは、重点政策の一つでもあります高齢者に優しいまちづくり、その中でも、健康寿命をどう延ばしていくか、こういった視点で取り上げさせていただければと思います。介護予防センター、またフレイル対策センター、両拠点、豊島区としては非常に先進的に取り組まれておるかというふうに思います。
初めに、それぞれの事業概要についてお尋ねします。
○猪飼高齢者福祉課長 高田の介護予防センターが平成29年、東池袋フレイル対策センターが令和元年に設立したところでございます。両センターとも、介護予防、フレイル対策の拠点という位置づけで、多くの方に御利用いただいています。今、全区展開で区民ひろばにも展開しておりますが、両施設の職員がアウトリーチで区民ひろばに出向いて事業展開をするなど、フレイル対策の先進的な拠点というふうに考えてございます。
○西山陽介委員 この両拠点、どのぐらいの利用が、実績として積まれているのか。その辺はいかがでしょうか。
○猪飼高齢者福祉課長 令和3年度につきましては、東池袋フレイル対策センターがコロナ禍ではありますが、1万2,905名、1日平均約48.5名でございます。高田の介護予防センターにつきましては、延べ1万1,269名、1日平均約42.3名でございます。今年度につきましては、東池袋フレイル対策センターは、何とですね、1日が約5割増しで、高田の介護予防センターは3割増しの利用人数となってございます。
○西山陽介委員 大盛況という、そういうもうコロナの中にあっても、やっぱり健康に対する、また介護予防に対する意識というものが本当にこの両拠点を核として、進められている。このように評価をさせていただくところでございます。
そして、健康といっても、この拠点はそれぞれ豊島区に1か所ずつということですので、どう地域に展開していくかということが、これまでの取組でもされてきてると思います。その中の一つとして、外出機会を促進するという意味では、としまる体操、こういったことの地域での展開というものが重ねられてきてるというふうに思います。このとしまる体操での実績といいましょうか、その辺はどのように積み上がっているでしょうか。
○猪飼高齢者福祉課長 としまる体操、健康長寿医療センターからの協力で、豊島区独自の体操でございます。地域の方から、とても人気を得ている体操でございまして、令和3年度は169グループ、1,933人の方が登録なさっております。
○西山陽介委員 私も、地域のとしまる体操やってらっしゃるグループ、参加をさせていただく機会あるんですけども、私自身が見るところでは、御参加の方は結構女性なんですね。男性の方の御参加が極めて少ないような実感を持ってるんですけども、この本区独自のとしまる体操、男性の方にも、本当に参加していただきたいなと思いますけど、この辺の、男性の外出の促進についての手だてということも含めて、御所見をいただきたいと思います。
○猪飼高齢者福祉課長 男性の外出促進なかなか難しい課題ではあります。様々な工夫、創意工夫を重ねながら対応してるところでございます。区民ひろばでも実施してますけれども、男の料理教室だったり、あと現在、90周年事業ということで、ウォークラリー等、実施しております。様々な取組を行うことによって、少しでも多くの男性の方にも外出促進していきたいというように考えてございます。
○西山陽介委員 すぐには、ばっとこう促進されるとかないかもしれませんけど、着実な継続な取組を、今後もお願いしたいと思います。
一方、フレイルチェック、こちらも実施を進めていただいております。ただ、この3年間コロナという状況の中で、このフレイルチェック、その実施もなかなか難しかったんではないのかなというふうにも思いますけども、このコロナ禍でのフレイルチェックの実施、分析と、またその対応等はどのようにされてるでしょうか。
○猪飼高齢者福祉課長 令和3年度、フレイルチェック実施回数75回、人数が810名でございます。やはりコロナ禍でありますので、人と人との間隔を空けたり、定員を絞ったりというような工夫を重ねながら対応してるところでございます。実際、しっかりチェックという1時間半かかるチェックで、フレイルの状態を確認したところ、コロナ禍前の令和元年度と比較して、令和2年度はフレイル該当の方が、1.6倍、令和3年度は1.3倍というような結果が出ました。2年度については、外出頻度と、社会的、心理的、フレイルの項目が増加したという結果、また、3年度は片足立ち上がり等、筋肉量の低下に関する項目が増加してるというところがございます。明らかにコロナフレイルが進行してるというようなところもございますので、特に、フレイル対策には今だからこそ力を入れなくちゃいけないのかなというふうに考えております。
○西山陽介委員 先ほどからのお尋ねで、センター等の利用はとても活況してるような状況であることも伺いましたけども、ただ、もっともっと多くの高齢者がいらっしゃるでしょうし、そういう意味で、令和3年度の介護予防・日常生活圏域ニーズ調査報告書、こちらも拝見をさせていただきました。その中で、フレイルの状態を知らない、40%、言葉は聞いたことがあるが内容は知らない、20%と、合わせるともう6割。それから、もう一つ加えますと、高齢者総合相談センターを知らないという人が4割と、これ、私、すごくショックな数字だなというふうに印象受けたんですけども、この結果と、このことを踏まえて、今後のお考えお示しいただきたいと思います。
○猪飼高齢者福祉課長 フレイルの認知度なんですけれども、間違いなく数字は上がってきておりますので、これまでの取組を加速度的に進めていきたいなというふうに考えてございます。高齢者総合相談センターの認知度はあまり高くないという御指摘につきましては、やはりお困り事がないと、なかなかそういったセンターのところが把握できないんじゃないかなというようなところも考えております。令和2年度から75歳以上の方に呼びかけ事業を実施しておりますので、そういった対応も含めて、高齢者総合相談センターと周知を図っていきたいというように考えてございます。
🌟アウトリーチ
○西山陽介委員 そうですね。お元気であれば、高齢者総合相談センターに赴く必要もないということも一つは言えると思います。今、高齢者の呼びかけ事業、こちらも3回ぐらいですかね、実施されてきたと思います。この実施の成果、それから、それに伴ってアウトリーチをかけてらっしゃると思いますけど、この辺の状況はどんなもんでしょうか。
○猪飼高齢者福祉課長 こちらも、現在3年度目ということで実施をしておるところでございます。昨年度につきましては、約1,100件の支援につながったというところでございます。やはりはがきを、こちらから通知したときに、困ってなくても、その後困り事ができて、そのはがきを持って、高齢者総合相談センターに訪れる方もいらっしゃいますので、こちらからのアウトリーチの困り事の確認という意味では、成果があったというように考えてございます。今年も、既に実施をさせていただいておりますけれども、既にこちらのほうの困り事相談も入ってますので、こういった、待ちの相談ではなくて、なるべく積極的に把握するという姿勢で今後も対応していきたいと思いますし、併せて高齢者総合相談センターの周知も図っていきたいと考えてございます。
○西山陽介委員 ぜひ効果的な継続を実施していただきたいと思います。
一方、昨年4月から、高齢者の夜間緊急休日電話相談、もうこれで24時間365日の相談体制ということで、もう本当にこれはすごいことだなというふうに思っています。どういった利用があるのか、そういった利用状況等についてお聞かせください。
○猪飼高齢者福祉課長 昨年4月から実施しているものでございます。そんなに、お問合せの数が多いわけではないんですけれども、例えばお一人暮らしの高齢者の方が遠方から御親族の方が電話をしたときに応答がないというような御心配の向き等、お電話が入って緊急対応につなげるというようなことがございます。また、一般的な健康相談もありますので、包括が閉館してるところを対応できてるということです。何かあれば、包括のほうに連絡行く仕組みも取っておりますし、私どものほうに連絡が来る体制も取っておりますので、こういった体制を取りながら、365日、24時間、しっかりと高齢者を対応していきたいというように考えてございます。
🌟高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施
○西山陽介委員 もう一つ、昨年度の取組の中で、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施事業と、こういうことも併せて進められてきたと思います。保健事業としての個別支援、それから介護予防事業としての積極的関与と、こういった分野があるかと思いますけども、この事業の実施された評価、また今後の展開についてお示しください。
○猪飼高齢者福祉課長 保健事業と介護予防の一体的実施において、75歳以上の高齢者の方に、今まで対応できてなかった低栄養の予防事業ですとか、糖尿病の重症化予防事業、口腔機能の低下予防事業を推進しております。こちらのほうは、国保データベース、医療データを確認することができるということがございますので、その人の状態を把握して、その方に合った保健指導ができるというメリットがございます。昨年度から始めておりますが、今年度、また令和5年度に向けて、実施しながら課題を解決する、また新たな項目を増やしていく、例えば高血圧の方に対応するといったようなところも考えていきたいというふうに思っております。
○西山陽介委員 この事業を進める中で、医療専門職を配置することが求められているんではないかなというふうに思いますけども、このことについてはどういう状況になっているでしょうか。
○猪飼高齢者福祉課長 この事業の実施に当たりまして、高齢者福祉課では、地域保健課と高齢者医療年金課と国保と連携しながら対応を進めているんですが、本課においては、保健師、また会計年度任用職員ですが、歯科衛生士、また管理栄養士も配置してると、そこで対応してるという状況でございます。
🌟フレイル健診
○西山陽介委員 はい、よく分かりました。
もう一つ、フレイル健診の取組もあろうかと思います。このフレイル健診については、15の質問でしょうかね。様々な角度でお尋ねをしながら健康状態を把握して、運動などの助言、それから必要なら医療機関の受診勧奨などにつなげていくということだと思います。このフレイル健診の取組について、この状況と今後についてお聞かせください。
○猪飼高齢者福祉課長 フレイルチェックを実施しながら、その課題がある方ですとか、先ほどの保健事業と介護予防の一体的実施の中でも、保健指導が必要な方については、区民ひろばで毎月1回まちの相談室を実施しております。こちらは、先ほど申し上げた専門職のほかに、理学療法士、また、作業療法士もおりまして、その人に合った指導を行っているということでございます。毎月1回、区民ひろばということですので、数としても多くの方に御相談をいただいているというような状況でございます。
○西山陽介委員 まとめていきたいと思います。
これらいろいろなことをお尋ねさせていただきましたけども、要は、本区の高齢者が、より健康で生き生きと笑顔あふれる、そういった地域づくりの中で、区が掲げる日本一高齢者に優しいまちとなるように、また、ほかの自治体をリードするような、今後の取組、それから2030年、そして、2040年、SDGs、そして、アート・カルチャー都市を目指していく上でも、この高齢者が生き生きとされてる姿があってこその豊島区というふうに言えると思います。今後の取組や展望をお示しいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○田中保健福祉部長 いつかは誰もが高齢者になるということを考えれば、高齢者の方が幸せに生きていられる社会というのは、みんなが幸せになれる、若い者も、年取ってからもこんなに幸せに生きられるんだという社会をつくり上げられるということだと思います。委員御指摘のいつまでも生き生きと自分らしい生活が住み慣れた地域で実現できるよう、日本一高齢者に優しいまちづくりを、これからも強力に推進していきたいと考えてございます。