19R1年決算委員会10月18日文化商工・教育費自由、高橋議員

児童虐待対策ブックスタート事業

○高橋佳代子委員  児童虐待対策についてお伺いをしたいと思います。

児童虐待の通報件数、これは全国的には増加傾向ですが、本区の状況についてお伺いします。

○時田子育て支援課長  児童虐待の件数でございますが、本区では昨年度831件で、29年度の733件と比較いたしますと、98件の増、率に直しますと13.4%増加しております。

○高橋佳代子委員  30年度に児童相談所の開設に向けまして、虐待対策コーディネーターや虐待対応協力員、弁護士等採用されておりますけれども、実際に虐待対応をされているのか、また、どの程度対応策が強化をされたと御認識か伺います。

○時田子育て支援課長  非常勤職員として虐待対策コーディネーターと協力員を採用してございます。実際にケースワークに当たるのは協力員でありまして、コーディネーターにつきましては、正規職員のワーカーと一緒に実際の現場に同行したりするような形でしております。

○高橋佳代子委員  どの程度、強力になったのかは御答弁ないですけど。

○時田子育て支援課長  失礼いたしました。協力員につきましては、基本的にワーカーと同じようにケースを持つような形で基礎調査から実際の虐待対応に当たってございます。

○高橋佳代子委員  以前とは細かく、少し重層的に対応できるようになったというような認識ですよね。

それで、私はどれだけさまざまな機関がかかわって、保護者も子どももSOSが発信できるかと、これが非常に大事であるというふうに考えます。子育て訪問相談事業もありますが、30年度は2,689件の実績というふうに載っておりますけれども、例えばどのような相談が多かったのか、お伺いをしたいと思います。

○時田子育て支援課長  子育て訪問相談におきまして、一番大きな相談の内容につきましては、やはり育児に関しての相談でございます。また、実際にお子さんが夜泣きですとか、あとは食べ物、そのような相談が多いと聞いております。

○高橋佳代子委員  今、結構出産も高齢化しておりますし、そういう意味では、もう育児の大変さというのも、ますますこの核家族化が進む中で、お母さん等々が孤立化するというような、そういうような状況もある中、夜泣きとか、また今いろいろなアレルギー等もありますから、お母さん、お父さんにとってみれば、いろんな心配や不安があるのも確かであると思います。

1歳児家庭訪問とブックスタート事業も公明党が提案をさせていただいて、実施をしていただいておりますけれども、30年の実績が993件ということでした。残りの区内の1歳児については、どのように掌握をされているか。例えば何人が保育園でとか、保育施設でとか、何人が全くかかわってないとか、そういう分析はされていますでしょうか。

○時田子育て支援課長  分析でございますが、実際に1歳児で保育園に行っているお子様、あるいはどこにも行ってない在宅で育児をしているお子様については、統計的にはちょっと把握できておりませんので、このあたり、全体の母数に対して大体どのぐらいいるのかということでは把握するようにということでは考えておりますので、このあたりは来年度に向けて検討してまいりたいと思っています。

○高橋佳代子委員  これが大事なんだと思います。全体的に何人いて、こういったブックスタート事業、1年たって訪問できる家庭が何件あって、保育園へ行っている御家庭は、そういった意味では保育園とつながっていますから、ある程度いろいろ見える。そうじゃない御家庭がどのぐらいあって、その御家庭とどうつながっていくかって、見えないところでやっぱり声が出せなくなるし、誰ともつながっていないから、いわゆる虐待に走るようなことが起こり得ると思うんです。そういう意味で、やっぱりどこかの機関とつながって、例えばだから、区民ひろばとかで、子育てひろばのほうに行っているというんだったら大丈夫なんですが、どうせやるならそこまでちょっと調べて、どこかとつながっていれば、どこかでというふうに思いますけども、例えば行政とつながってない、全くどこともつながってない、孤立化しているところの親子をじゃあどうするか。それがやっぱり未然に防ぐ一番大事なことだというふうに思いますけども、その点についていかがですか。

○時田子育て支援課長  委員おっしゃるとおり、重要な点であると認識はしております。この子育て訪問相談のほかに、子ども家庭支援センターでは居所不明児の調査もあわせて行っております。その中には、必ず例えば乳幼児健診の未受診、あるいは保育園等の在籍、あとは学校就学という形で、所在のわからないお子さんについても調査をしております。その中では、豊島区全対象のお子さんにつきましては把握ができておりますので、そのあたり、この子育て訪問の把握について、詳細に把握したいと考えてございます。

○高橋佳代子委員  子育て支援の関係で、いろんな事業があるんですけど、そのいわゆる情報を全部どこか1カ所に集約しながら、この御家庭はこことつながっているとか、細かいんですけど、それがやっぱり大事なことだというふうに思います。

あと、ノーバディーズパーフェクトとか、ペアレントトレーニング、これも提案をさせていただいて、実施をしていただいております。ノーバディーズパーフェクトというのは、やはり子育てのそういったスキルを上げるというようなことと、ペアレントトレーニングは、比較的やはり障害児の子育てに自信がなくなってしまうような保護者に対して、しっかりと子育てをしていけるような、そういったトレーニングメニューを区の中でも実施をしていただいておりますけど、現在はどのような状況か、また、このような子育てする力を強化する取り組みについて、区の今後のお考えを伺います。

○時田子育て支援課長  委員おっしゃるとおり、親の子育て力向上という形でノーバディーズパーフェクト、あるいはペアレントトレーニングを行ってございます。昨年、ノーバディーズパーフェクトにつきましては、全6回、延べ619名の親子が参加してございます。また、ペアレントトレーニングにつきましては、全8回のプログラムで71名の参加してございます。また、この2つの事業のほかに、たたかない、どならない子育てを目的といたしました、ポジティブ・ディシプリンというような事業も新たに始めてございますので、これらを組み合わせながら、親の子育て力向上に努めていきたいと考えております。

○高橋佳代子委員  未然にやはり防ぐのは、子育て力の向上、これも非常に大事なことであると思います。私も4人育てていて、もうしっちゃかめっちゃかになるときもあって、寝てるときは何てかわいいんだろうと思うんですけど、起きるともう鬼のように思えるときもあって、ただ、やはり子どもを育てるということは、親自身も育ててもらう部分もたくさんあって、教えてもらうこともたくさんありますし、やはりこれからの将来を背負って立つ、未来を背負って立つ大事な子どもたちですから、親が育てるというだけではなくて、地域でも、また社会でも育んでいくと、こういった取り組みが必要だというふうに思います。児童虐待対策というのはトータル的に取り組む必要があるというふうに、私は考えておりますけども、今後の豊島区のこの児童虐待対策の取り組みについて、一度も話していない田中真理子部長にお伺いして、終わりたいと思います。

○田中子ども家庭部長

豊島区では、令和4年に児童相談所の開設を控えております。それに向けて職員一丸となって、今、児童虐待、子育て支援に励んでいるところではございます。

ただ、児童相談所ができたからといって、全ての子どもが幸せになるか、救えるかということとは別でございますので、重層的に、また全区的に全庁を挙げて子育ての家庭を支援していくということが必要になってまいりますので、より一層気を引き締めて、全ての施策について重点的に行ってまいりたいと思ってございます。