当初予算案が衆院通過 年度内成立確実 総額、11年連続で最大
衆院本会議で2023年度予算案が賛成多数で可決され、一礼する岸田文雄首相(右端)と閣僚=国会内で2023年2月28日午後3時53分、竹内幹撮影
政府の2023年度当初予算案は28日、衆院本会議で自民、公明両党や与党系無所属議員の賛成多数で可決され、衆院を通過した。即日で参院に送付。予算案は憲法の規定により参院で採決されなくても送付後30日で自然成立するため、年度内成立が確実になった。 【図解まとめ】2023年、暮らしはこう変わる 立憲民主党、日本維新の会、共産党、れいわ新選組などの野党は反対した。前年度予算案には賛成した国民民主党も賃上げ実現に不十分な内容だなどとして今回は反対にまわった。維新など野党4党は本会議に先立つ衆院予算委員会で予算案の組み替え動議を個別に提出したが、否決された。 23年度予算案の一般会計総額は114兆3812億円で、11年連続で過去最大を更新。高齢化による社会保障費の増加に加え、政府の防衛力強化方針に沿って防衛費(米軍再編経費を含む、デジタル庁所管分は除外)が前年度当初予算比26・4%増の約6兆7880億円計上され、総額を膨らませた。防衛費には反撃能力(敵基地攻撃能力)の手段にもなる米国製巡航ミサイル「トマホーク」(射程1600キロ以上)の取得費2113億円などが含まれる。