日より、豊島区立熊谷守一美術館(千早2-27-6)にて、「熊谷守一美術館32周年展」が開催されている。
小さな生き物や身近な自然を独自の眼差しで描いた画家・熊谷守一(1880-1977)の油絵約60点と、墨絵・書など約35点を展示している。6月25日(日曜日)まで。32周年展では、所蔵作品のほか、岐阜県中津川市に2015年にオープンした熊谷守一つけち記念館から「海の図」「つつぢ」「かたばみにいぬのふぐり」など油絵11点、メナード美術館(愛知県小牧市)から「ざくろ」「群鶏」を借用し展示する。なかでも、特別展のポスターやDMとなっている「牛」は、くすんだピンクを背景に、どっしりと座り込んだ白い牛の後ろ姿を描いたものだ。限られた色彩と明快な線で描かれた牛は、泰然自若とした存在感を放っている。
今年は没後40年にあたることから、岐阜・愛知・和歌山で、それぞれ「熊谷守一展」が立て続けに開催されています。12月1日からは、東京国立近代美術館(千代田区北の丸公園3-1)での大規模な「熊谷守一展」も予定されており、国立近代美術館の展示に先駆けて、まずは静かな当美術館で、ゆったりと熊谷守一作品に触れてみてはいかがでしょうか。
平成29年5月19日(金曜日)から6月25日(日曜日)まで 月曜休館
開館時間 10時30分~17時30分(金曜日は20時00分まで) ※入館は閉館の30分前まで。