R6年決特委員会10月17日 文化商工・教育・子ども

特別支援学級/小1の壁対策

○辻薫委員  公明党の辻でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

教育費のうち、まず特別な支援を要する子どもに対する教育の充実について、成果報告書164ページになりますけども、この点につきまして伺いたいと思います。

全国的に見て、特別な支援を要する児童生徒は年々増加傾向にありますが、本区においてはどのような状況であるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○木田教育センター所長  過去5年間の特別支援学級在籍の状況を見ますと、年度によって多少の増減はありますが、5年前と比較すると知的固定学級、情緒固定学級ともに増加しております。

○辻薫委員  増加傾向ということですけども、知的障害がある児童生徒の固定級、今少し話ありましたけども、小学校は5校17クラスと、中学校は4校10クラスということでございますけども、現状で十分対応できているというふうに思っていますでしょうか。

○木田教育センター所長  現在の状況ですと、小学校の5校17クラスで受入れ可能枠が現在25名ですね。中学校が4校で12名あります。したがって、十分対応ができていると捉えております。

○辻薫委員  私ども公明党区議団は、区内に自閉症・情緒障害特別支援学級が必要であるということで、平成27年の一般質問で取り上げまして設置を要望したところでございます。その結果、平成29年、南池袋小学校に区内初となる自閉症・情緒障害特別支援学級であるけやき学級の設置が実現したところです。

当時の教育委員会の説明では、中学校へ入学する頃には通常学級で生活や学習が対応できるようになるとのことでございましたが、実態はクラスになじめず、不登校になる生徒も多く、保護者からも中学校への設置要望の声が区議団にありました。

そこで、私ども公明党区議団は、令和3年8月に区立中学校への自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について要望書を提出しまして、小学校への増設も要望してまいりました。令和5年度から池袋中学校E組と池袋第一小学校のかしわ学級が設置されましたが、現状の状況について伺いたいと思います。

○木田教育センター所長  現在の池袋中学校E組と池袋第一小学校かしわ学級についてですが、現在、池袋中学校には5名、池袋第一小学校には4名の児童が在籍しております。

どちらの学級も個別に学習できる、落ち着いて学習できるようなスペースを確保したり、時には小集団で関わり合って学習をしてコミュニケーション能力を育むだとか、そういった学習を使い分けて学習しております。いずれにしても、一人一人の実態に応じた学習を行っているところであります。

○辻薫委員  特に中学校については今までなくて、どうしようかなという保護者の方もいらっしゃいましたので、非常に喜んでいらっしゃるところでございます。

そして、増加傾向にある特別な支援を要する児童生徒の教育を保障する意味からも、今後の動向を見ながら、学校改築と併せて学級の増設等も検討していかれるよう求めますが、この点につきましてはいかがでしょうか。

○木田教育センター所長  現在、区内の情緒固定学級に在籍する小学校6年生の児童は4名おります。仮にこの4名全員が池袋中学校に進学すると、情緒固定学級の人数が現在の人数と合わせて9名となります。固定学級の定員が8名ですので、9名となりますと増級が必要となります。1学級増級となるため、そこを想定して、既に今年度、池袋中学校にもう1クラス増えてもいいように、環境面であったり、そういったクラスの教員面であったりというところを調整しているところであります。

したがって、今後もこのまま推移していくと増えることも考えられますので、特別支援学級、知的、情緒ともに固定級の増設については、中長期的に人数の動向をしっかりと把握しながら、学校改築と併せて検討してまいりたいと思っております。

○辻薫委員  既にそういう準備をしていただいているということで大変ありがたく思っております。

特別支援学級の巡回指導については、これまで通級指導学級で行われていた特別な指導が学校内で受けられることで児童生徒の負担が少なくなりました。一方、令和5年度では一部の特別支援教室で授業時間が減少してしまった児童の保護者から、十分に授業が受けられるよう体制をつくってほしいという要望もございましたけども、この点につきましてはいかがでしょうか。

○丸山指導課長  特別教室におきましても、通常級と同様に、教員の産育休、病休、突然の退職により代替教員を配置すべきところ、それがかなわず、教員不足により子どもたちにしわ寄せがいくようなことがありました。巡回指導回数が少なくなるという状況がありました。今後は東京都教育支援機構等を活用するなど人材の確保に努めていきたいと思います。

○辻薫委員  この質問のまとめになりますけども、公明党は特別な支援を要する子どもに対する教育について、今後とも保護者の声に耳を傾けながら、また、状況に応じて具体的なこの提案をさせていただきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

小1の壁対策

○辻薫委員  次に、今定例会でも一般質問で高橋議員が質問いたしました小1の壁について改めて伺いたいと思います。

共働き家庭や独り親家庭において、子どもより早く出社しなければならないという保護者が全国的に増加しております。区立保育園等では出社時に子どもを預けることができましたが、小学生になった途端に子どもに鍵を持たせ、自分で登校しなければならない御家庭もございます。このような仕事と子育ての両立が困難になる社会的問題が小1の壁と言われておりますけれども、この小1の壁について、教育委員会の御所見を伺います。

○村山放課後対策課長  委員がおっしゃったとおり、全国的な課題として小1の壁というのが今報道でよくなされているところではございます。8月に我々の豊島区でもどういったニーズがあるかということで、学童クラブに在籍する児童の保護者の方にもニーズ調査を行いましたところ、かなりの多くの方から、今現在も、児童が一人で鍵を閉めて学校に行っているというような実態がアンケートの中で見えてきたところでございます。

○辻薫委員  このような小1の壁対策が全国の自治体で始まっているところですけれども、本区では、区立小学校は原則開門が8時15分と聞いております。また本区の実態はいかがなのか。また、実際にこのような児童について、現在学校ではどのように対応されているのかお聞かせください。

○村山放課後対策課長  校門の開門時間は学校により異なっておりますけれども、おおむね8時から8時15分の間で校門のほうは開門しております。開門時間より早く登校した児童への対応といたしましては、少し早めに児童の安全とか、それから交通の妨げなど考慮して、8時頃校庭に児童を入れて、校庭だったり、昇降口などで始業時間まで待たせているというような状況です。

○辻薫委員  少しそういう配慮もしていただいていると思いますけども、私ども公明党は9月19日に小1の壁対策として、小学校での早期預かり等に関する要望書を高際区長に提出させていただきました。区長からは、早期に実施できるよう進めてまいりますとの答弁をいただきました。現在の検討状況について伺いたいと思います。

○村山放課後対策課長  朝の見守りの実施方法については、今、学校側とも調整が必要になってくるというところですけれども、まずはモデル校を選定して、スモールスタートを年明けから試行実施をしたいというふうに考えておりまして、その調整をしているところでございます。

○辻薫委員  できるところから実施していただきたいと思います。帰宅時の見送りについても検討していただいているというふうに伺っておりますけども、この検討状況についてもお聞かせいただきたいと思います。

○村山放課後対策課長  こちらも朝の見守りと併せまして、今、同じモデル校を選定しまして、年明けから試行実施したいというふうに考えております。現在は、実施方法であったりとか、見送り地点の選定などを検討しているところでございます。